お店で買ったばかりのコーヒー豆は、新鮮でとても良い香りがします。しかし、時間が経つにつれて、香りと風味は徐々に落ちてくるもの。お気に入りのコーヒー豆なら、最後までおいしく飲みたいですよね。今回は、コーヒー豆の劣化を最小限に抑える保存方法を紹介します。
目次
コーヒー豆はいつ飲むのが正解?
コーヒーの木から採取したばかりの生豆は、青臭いだけでコーヒーらしい味も香りもありません。この生豆を焙煎することで、はじめて苦みや甘みなどコーヒー特有の味が生まれます。
一般的に、コーヒー豆を焙煎した直後は、豆の化学変化が始まったところで味が不安定とされています。
豆の種類や焙煎の度合いにもよりますが、コーヒーの香りと味が引き立つのは、豆が安定してくる焙煎後3日から4日経過した頃とされています。よって、コーヒー豆のおいしさのピークは、焙煎をしてから1週間前後といえるでしょう。
コーヒーを劣化させる原因と対処法
野菜やお肉などの生ものは、時間の経過とともに、しなびて味が落ちてしまいますよね。コーヒー豆も同じで、味や香りが徐々に抜けてしまいます。コーヒーの風味を損なわないためには、劣化の原因となるものを避けることが重要です。
コーヒー豆を劣化させる原因は、主に「空気」「温度」「湿度」「日光」の4つです。以下の点を意識して、コーヒー豆を管理するようにしましょう。
空気に触れさせない
空気には酸素が含まれているため、空気に触れるとコーヒー豆の酸化が進んでしまいます。密閉容器かジップロックに入れて保存しましょう。
直射日光を避ける
太陽光に含まれる紫外線は有害で、コーヒー豆を劣化させる原因となります。紫外線を遮断できるような容器に入れるか、暗所で保存しましょう。
温度、湿度を管理する
高温多湿の場所は、微生物が発生しやすくカビも生えやすいため、コーヒーの劣化スピードが速まります。温度差が激しいと、水滴が発生しやすいので注意が必要です。
鮮度を保つコーヒー豆の保存方法
コーヒー豆を開封して、その日のうちにすべて飲み切れたらよいのですが、なかなかそうはいきませんよね。コーヒー豆の鮮度は、コーヒーの味を左右するほど重要なポイントです。次にコーヒー豆の劣化を最小限に抑える保存方法を紹介します。
保存期間が短ければ常温保存でOK
コーヒーを開封して、2,3日以内で飲み切れる量であれば、常温保存がおすすめです。最適な温度は20度前後です。室温が高くなる夏場であれば、冷蔵庫に入れた方がよいでしょう。
3週間位までなら冷蔵保存
コーヒーを開封して、3週間位で飲み切る場合、冷蔵庫での保管が適しています。冷蔵庫で保管する際は、密閉できる容器に入れると、他の食品からの臭い移りを防げます。また、豆は常温に戻さずそのまま挽いて問題ありません。
1ヶ月以上飲まなそうなら冷凍保存
コーヒー豆を購入したけどすぐには飲まない、または開封したけど、しばらく飲まないなど、長期保存が必要な場合は、冷凍保存が望ましいです。
冷凍するときは、冷蔵庫と同様に密閉して空気に触れないようにすると、臭い移りが防げます。専用の容器がなくても、ジッパーバッグを二重にして保存するだけでも効果があります。
また、コーヒーを淹れる時は、一旦常温に戻してから、コーヒー豆を挽くことをおすすめします。冷凍保存をすれば、半年や1年後でも飲むことも可能ですが、1~2ヶ月を目安に飲み切るのがベストでしょう。
コーヒーはどんな容器に入れて保存する?
密閉性が高いコーヒーキャニスターがおすすめ
コーヒーキャニスターは、ふた付きのコーヒー豆を保存する容器のこと。
そのまま冷蔵庫に入れて使えますし、コーヒーをよく飲む人は持っておきたいアイテムのひとつでしょう。お茶缶のような簡単なつくりのものから、ほぼ真空に近い形で保存できるものまで、様々な種類、素材のものが販売されています。
コーヒー豆の風味を損なわないためにも、外気をシャットアウトしてくれる密閉性の高いキャニスターがおすすめ。陶器の素材のものは、遮光性に優れ、おしゃれなインテリアにもなるのでおすすめです。
ガラス瓶は遮光性がない点に注意
ガラス瓶は、おしゃれなデザインのものが多く、比較的安価に入手できます。
中身がすぐに確認できて便利ですが、その分遮光性がなく、コーヒー豆の保存という点ではマイナスポイントも。ずっしりと重く、落としたら割れやすいので取扱いにも注意が必要です。
冷凍に便利なジッパーバッグ
コーヒー豆の保存容器には、キャニスター以外にも、ジップロックやアルミパックなどのジッパーバック(袋類)もあります。
特に冷凍保存する場合は、冷凍庫でもかさばらないジッパーバッグの使用がおすすめです。最近ではデザイン性の高いものが販売されており、選択肢の幅が広くなっているのも嬉しいですね。
コーヒー粉の保存方法
コーヒー粉は、豆よりも空気に触れる時間が長く、劣化スピードが早くなります。そのため、なるべく空気に触れないように密閉保存し、挽いてから1週間以内に飲み切るのがベストです。
コーヒー豆の状態で保存するのとは異なり、粉の状態で保存すると、冷蔵や冷凍保存であっても風味が格段に落ちてしまいます。なるべく早く飲みきってしまいましょう。
飲みきれる量をこまめに買うのがおすすめ
おいしいコーヒーを淹れるなら、新鮮なコーヒー豆の使用が欠かせません。
賞味期限までに飲み切れる量のコーヒー豆をこまめに購入し、都度コーヒーミルで挽いて飲むのが最適解でしょう。コーヒー豆を大量に購入した場合は、すぐ飲む分以外は早めに冷凍しておきましょう。
今回紹介した保存方法を参考にしながら、最後までおいしいコーヒーを楽しんで下さいね。