私たちがいつも飲んでいるコーヒーは、「アラビカ種」または「ロブスタ種」のいずれか。中でもアラビカ種は、優れた味わいと風味から高い人気を誇っています。とはいえ、「種」を気にしたことがない人からすると、あまりピンと来ないですよね。この記事では、コーヒー好きなら知っておきたい「アラビカ種」の基礎知識を紹介します。
目次
コーヒー豆の品種は大きく分けて3原類!
コーヒー豆には、「アラビカ種」「ロブスタ種」「リベリカ種」の3原種があります。私たちが飲むコーヒーのほとんどは、「アラビカ種」と「ロブスタ種」のいずれかです。「リベリカ種」は生産量が極端に少ないことから、日本ではほとんど流通していません。
アラビカ種とロブスタ種の違い
アラビカ種とロブスタ種はどちらも日本でよく見かける原種ですが、「味わい」と「値段」が大きく異なります。
一般的にはアラビカ種の方が、味わいと風味が優れており、値段もより高い傾向があります。一方ロブスタ種は、「苦味」と「渋み」が強いのが特徴の原種。栽培がしやすく収穫量が多いので、アラビカ種よりも安価で、インスタントコーヒーとして多く使用されています。
アラビカ種の特徴は?
生産量が多い
アラビカ種は、エチオピア発祥の原種で、ブラジルやコロンビアなどの主要生産地からアジア諸国まで、幅広く栽培されています。実にその生産量は、世界で生産されているコーヒー豆の6割近くを占めています。
強い酸味と豊かな香り
「生産量が多いということは、栽培がしやすいの?」と思うかもしれませんが、アラビカ種はおいしく育つための条件が厳しく、乾燥や害虫などにも弱いので栽培にはかなりの手間がかかります。
栽培が大変なのにもかかわらず、多くの栽培面積を有する人気の原種となっているのは、強い酸味と、豊かな甘み・香りが他にないことが大きな理由です。
アラビカ種の人気銘柄3選
他にない風味と味わいが楽しめる原種「アラビカ種」からは、人気の銘柄が多く出ています。普段から銘柄を気にしてコーヒーを楽しんでいる人は、「この銘柄はアラビカ種だったんだ!」という発見があるかもしれません。アラビカ種の人気銘柄を3つ見ていきましょう。
マンデリン
マンデリンは、インドネシア・スマトラ島で生産されているアラビカ種のコーヒーです。インドネシアで生産されるコーヒーのほとんどはロブスタ種なので、マンデリンは少し珍しい存在です。それに加え、マンデリンは生産量が少なく希少価値が高いので「高級銘柄」に分類されます。
気になるその味わいは、酸味が弱く「苦味」が強いのが特徴です。ストレートはもちろん、ミルクで割っても「コーヒーの風味」をしっかりと味わうことができますよ。
ブルーマウンテン
「ブルーマウンテン」は、ジャマイカのブルーマウンテン山脈で生産されている銘柄です。バランスの取れた甘い味わいから「コーヒーの王様」とも呼ばれています。
酸味と苦味のバランスが絶妙で、甘くてクセの少ない味わいが人気が高い理由です。「コーヒーの高級銘柄といえば?」と聞かれたら「ブルーマウンテン!」と答える人が多いくらい「高級銘柄」として認知されています。
コナ
アメリカで唯一コーヒー豆が栽培されている「ハワイ」特産のコナコーヒー。上記で紹介したブルーマウンテンと並び、世界最高のコーヒーとして知られています。
ハワイ島のコナ地区でのみで栽培されているため、世界的にも希少価値が高く、100%コナコーヒーはとてもレアな存在です。
コナコーヒーは、酸味を中心としたほどよいコクと苦味、そして甘みが特徴。爽やかな味わいを楽しみたい人におすすめの銘柄です。
「種」を知って、コーヒーをもっと楽しもう!
コーヒー豆を選ぶ際に、「銘柄」や「産地」にこだわることはあっても、「種」を気にしたことはなかったという人が多いのではないでしょうか。コーヒー豆がアラビカ種なのかロブスタ種なのかによって、自宅で淹れる1杯の味わいは大きく異なります。
コーヒー豆の「種」に関する基礎知識を身につけて、コーヒー豆をセレクトする際の楽しみ方の幅をグンと広げてみてはいかがですか?